【PC】初心者のクセにPCを修理するという話し。【マザーボード】
~自分で修理するに至るまでのあらすじ~
ある日、PCの電源が付かなくなった。
具体的な症状はこうだ。正確には電源自体は点く。点きはするが3秒ほどで消えてしまう。そして数秒してまた電源が付き、消えたらまた付くということの繰り返し。壊れちゃった。
そこで、パソコン工房のワンコイン診断で診てもらったところ、原因はマザーボードだという。なるほど。早速直してもらおう。
ところが、今の構成で動くマザーボードは今製造されておらず、他店舗からの取り寄せになるという。さらに付け替えや動作確認、云々かんぬんを入れると3万近くするんだとか。ひぇ~。
最近ネットを使ってナマジっか勉強していたワタシは、自分でボードを付け替えることにしたというわけだ。
幸い、サブ機として使っているノートPCで最低限のことはできる。マザーボードに説明書は付いてくるということだが、一応、ボードが届くまでネットで予習をしておこう。
ワンコイン診断でマザーボードを注文して二日。パソコン工房から「届いとるよー」という留守電が入ってた。
さっそく取りに行って、買ってきたのがこれだ。
そして中身がこんな感じ
ボードは『ASUS P8 Z77-V』というもの。
フォームファクタはATX。メモリスロットは4つのデュアルチャンネルでタイプはDDR3、32GBまで。CPUはIntel製のLGA1155ソケット。
SATA6.0G、PCI-Express1x 2本、PCI-Express 16x 3本、PCIスロット 2本。USB2.0 4つ、VGA出力ポート 1つ、
・・・・・・と、本当に解らないから何を書いたらマザーボードのスペックを書いたことになるのかがよくわからん。けどまあ、こんな感じ。
さて、早速作業に取り掛かろう。
これがMyパソコン。たぶん6年くらい前に買ったやつ。それから数年はケースを開けることすら怖かったからダストスプレーでホコリを飛ばすということすらしてなかった。
そして最近までパーツをとっかえひっかえして使っていくという発想すらなかった。
PCケースを開くにはドライバーでねじをはずして側面をスライドするだけ。ケースによって違うのかも知れないけど、私のはそんな感じで開く。
ちなみに、貼り付けてあるのはホコリ対策のフィルター。別にパソコン専用じゃなくて、エディオン(当時まだデオデオ)のワゴンで見つけた換気扇のフィルター。
くぱぁ。
中はこんな感じ。当時多分パソコン工房で10万円位で買ったパソコンの中身。何もわからないと何がなんだかわからないけど、今回取り替えるのは写真で言うところの奥に見える一番大きな”板”。
マザーボードって言うのはつまりパソコンの内部パーツ全部が引っ付いてるパーツだから、多分取り替えるのは一番メンドクサイと思う。
まずはマザーボードに繋がってる線を全部取り外す。
CPUのファンの電源ケーブルを取り外す。
グラフィックボードのネジを取り外す。
電源のケーブルを取り外し、
コネクタのロックを取り外して引き抜く。
ちょうどファミコンのカセット(64かな?)を取り外すようにまっすぐ引き抜く。
主電源のATXコネクタを引き抜く。
SATAケーブルを抜く。
ドライブの電源コネクタとスイッチやフロントLEDのコネクタ。
CPUのクーラーはドライバーで四隅のネジを外してから取り外す。写真ではまだ補助電源のケーブルが繋がったままだけどもちろんこれも外す。
ケーブルとファンを全部取り外したのがこれ。
左の写真ではまだCPUとRANボードが付いたまんまだけど、これは実際に付け替える時に取り外す。外したとき破損してもよろしくないので。
そしてマザーボードそのものはドライバーを使ってネジを取り外して外す。
このボードのネジは6ヶ所にあった。
そしてボードを取り除いた後がこれ。
残ってるパーツはCPUのクーラーを取り付けるためにボードの裏側から固定するもの。これ自体はケースに固定されてないから写真はただ単に置かれてる状態。これ新しいボードにも使うから捨てちゃダメなやつ。
さて、まずは、というか順番は別にどっちでもいいんだけど、まず外部接続のコネクタ部分のパネルを付け替えることにする。
つまり、この部分。
キーボードやマウス、USBやLANケーブルなんかの外部接続コネクタの穴だね(I/Oパネル)。この部分はマザーボードによって違うから、それぞれのマザーボードに付属されてるもの。
外側から内側に押し外して、
新しいボードのパネルを内側から取り付けて、
できあがり。
そしていよいよ新しいマザーボードの作業に取り掛かる。まずは袋から取り出す。一応ここまでは袋にしまっておいた。
取り付ける前にまずCPUを入れ替える。これ最初外し方わからなかったんだけど、ストッパーは外側に引っ張ると外れた。
ストッパーを外してからカバーを取り外す。
古い方からCPUを取り外して新しいマザーボードにセットする。
ちなみに、この取り付けについてパソコン工房の人に言われたことだけど。CPUのピンはボードのほうについていて、ひとつでも折れると動かないとのこと。だからCPUは端のほうを持ってまっすぐ上に持ち上げるとのこと。万一、ずれておいてしまった場合も端を持ってまっすぐ上に持ち上げるように、とのこと。
付け替えたら古いグリスを拭き取る。
グリスというのはCPUクーラーの熱伝導率を上げて効果的に冷やすためにつける薬品(?)のこと。
物にもよるが、つけるのと着けないのでは20度以上差が出る場合がある。
拭き取った後がこの状態。ぴっかぴかだね。
グリスの拭き取りにはアルコール性、又はエタノール性のウェットティッシュなどを使った。
ファンの方のグリスもしっかり拭き取る。
下からファンを固定する台座をネジ穴にはめ込み、
CPUにグリスを塗る。
量は、とあるサイトの言葉を借りると「豆粒と米粒の間の量」とのこと。
グリスに付属されてるヘラなどで全体に伸ばして完了。
量は多過ぎても少な過ぎても効果が発揮されないらしいけど、多分このくらいでいいと思う。ていうか実際問題は今のところない。
あと、ファンのほうには着けない。
上からファンを取り付けて、四隅のネジをしっかり締めて、ケーブルを「CPU FAN」と書かれたコネクタに差し込んで、CPUの取り付け完了。
ちなみに今回使ったグリスは「アイネックス ナノダイヤモンドグリス JP-DX1」というもの。熱伝導率は16w/mk。購入価格は1680円。
CPUグリスの中ではどうやら高値の方。でも熱伝導率も優秀のほうだから、CPUグリスはPCパーツの中では安い部類。
次にメモリーを付け替える。
メモリーのスロットはまずロックを外してから抜き挿しする。
古いマザーボードは両方のロックを開くタイプ。
新しいボードは上のほうだけロックを外すタイプ。これはマザーボードによって違うので注意。
カードを付け替えて完了。ぐっっと押し込んでしっかりと差し込まないとちゃんと認識してくれないので注意。
なお、このマザーボードの場合「デュアルチャンネル」といって、同じ色同士のメモリが作業を分散して仕事をする構造になっているため、”同じ色のスロットに同じ性能のメモリをセットする”。
そこまで終わっていよいよケースにマザーボードをセットする。外部接続のコネクタ(I/Oパネル)とネジ穴の位置を合わせて慎重にセットして、ネジを締める。
ちなみに、古いマザーボードのネジは6つ。新しいマザーボードのネジ穴は9つでこのときは3つ足りなかったけど、後で購入してちゃんと締めといた。ネジはパソコンショップなんかで専用のインチネジが売ってるよ。分らなかったら店員さんに聞いてみよう。
後は取り外した時とは逆の作業で、各ケーブルを差し込んでいくだけ。
主電源のケーブル。ボード側は24ピンで電源ユニット側は20+4ピン。ピンの数は購入するときに注意しないといけないらしい。
DVDドライブとHDDのケーブルを挿し込む。
ドライブの電源ケーブルも挿し込む。
ボードに付属してた延長(?)ピンをセットして、
USBのコネクタと、
スイッチとフロントLEDのコネクタをひとつずつはめ込んでいく。
ファンのコネクタを挿し込む。
ちなみに写真に写ってる「Wi-Fi GO!」というスロットだけど、これはマザーボードに付属してたアンテナの接続ユニットの差込口。このときは取り付けなかった。
最後にグラフィックボードをスロットに挿し込んで、ちゃんとロックとネジも締めて、
電源のケーブルを挿し込む。
一通り全部繋ぎ終えたらできあがり。
後はケースを閉めて起動チェックをしてちゃんと電源が入れば完了。
ちなみに、写真を撮ったときは気づかなかったけど、補助電源のコネクタが刺さってない。だから電源が付かなかった。しばらく悩んでやっと気づいた始末だった。
なお、マザーボードを取り替えると、基本的に相性の関係で今まで使ってたOSは再インストールしないと使い物にならないのが常らしい。
私の場合、HDDを取り替える計画を練ってる最中のトラブルだったので、事前にデータの引越しの準備を済ませていて被害は最小限に抑えることができた。
HDDの交換についてはまたの機会に。
さて、今回私は初めて本格的なパーツ交換をしたわけだけど、率直な感想は思ったよりも簡単だったってこと。
メモリやグラフィックボードなんかファミコンのカセットを抜き挿しするくらいに簡単だったし、基本はコネクタを抜き挿しするだけ。ちゃんと日本語の説明書も付属されてたし、ボードそのものもお店の人に相談して購入した物。
事前に予習勉強したところはあるけど、思ったよりすんなりといった印象だった。